今しかないのかも

築50年あまりの祖母の家が取り壊される。


祖母の家は祖父が産婦人科の開業医だったため、稀みる病室があるようなお家。

祖父は母の幼少期は癇癪がすごくて頑固オヤジだったのに孫ができた途端ころっと変わったらしい。そんな祖父と看護師と栄養士兼業して何十人もの食事を何十年も作ってた優しいけど気のつよい祖母が大好きだった。

祖父が亡くなったのは去年の4月の初め。すっごく悲しくて涙が止まらなかったけど、精神病で辛い時かけた込み寺みたいに思ってた祖母の家があったからまだ自分を保つことができてた。


そんな心の拠り所だった祖母の家が取り壊される。老朽化した大きな家で1人で暮らすのは確かにかわいそうだ。納得するしかないし、私に止める権限なんてないわけで。


この思い出を作品として残さないでいつ作品を作るんだ表現するんだ。なんのために美大生をやっているんだ。ずっとずっと心の中に残しておきたいから創る。思い出を昇華する。


きっと創るから待っててね。おばあちゃん。